はじめに
かわいい。まだこの辺りのいじりは「くどい」というところまで行っていない感じがしていいですね。
「ラブライブ!スーパースター!!」も、今週で最終回。
第二期も制作決定、ということは2年生編? など、これからの楽しみにも期待大ですね。
いや、そもそもこれから怒涛のライブラッシュでした。楽しみましょう。
変わるもの、変わらないもの
こうやって練習を見ていると、体力という点では千砂都と恋が抜けている印象。
すみれも運動面に優れていそうですが、ちょっと意外ですね。単純な体力では二人に一歩劣るのかも?
「かのんさん、以前よりだいぶ変わりましたね。前向きになった、というか」
「そんなことないよ」
今のかのんの姿からは、前回のありあが話していた「熱血」の雰囲気を感じますね。
それが空回りしがちなラブライブ!シリーズですが、一方で冷静に自分のことを顧みるだけの余裕もある。可可やすみれも、その姿を見て納得しているような雰囲気。
変わったというよりは、取り戻したという方が言い方としては適切でしょうか。千砂都の目論見(と言うと、ちょっと意地悪でしょうか?)の通り、経験を重ねてきたからこそ見えるものと、根っこにある大事にしたい気持ちの両方を表に出せる今のかのんが、Liella!のリーダーに相応しいことは誰の目にも明らかなのでした。
学校が存続できそう、というのは朗報ですが、同時にラブライブ!に対するモチベーションに関わる問題でもある。というのは、これもラブライブ!シリーズで我々が見てきたものですね。
特に彼女たちはまだ一年生。今までは「いいものを披露するして興味を持ってもらう」ことを最大のモチベーションにしていた節がありました。
パパ、姿勢がめっちゃ良い。
かのんが家族に大会のことを伝えていなかったのも、スクールアイドルとしての活動をより届けたい相手は別にいたから、という側面が大きいように感じます。
これからも結ヶ丘のために歌っていくことは変わりないと思いますが、切羽詰まった状況から脱したいま、自分たちの歌が何をもたらすのか、新たな視野で考えられるようにもなりそうですよね。*1
そういえば、恋のお父さんについて。
お父さんが理事長に伝えたのはおそらく学校への寄付の件だけでなく、恋の家に対する支援のことも含めて、なんですよね。
というのは、この件の後にサヤさんと“また”一緒に暮らすことになっているから。つまり、作中で語られないところで一度サヤさんは葉月家を離れており、なんらかの事情(つまり父からの支援)で再び葉月家に勤める形になった。*2
……で、その家庭内事情の中継役に学校の理事長を使うあたり、恋パパもちゃっかりしているというか、他に頼る大人が周りにいなかったというか。
「連絡してあげなさい」
この口ぶりからするに、理事長は恋の父とも旧知の中なのではないかな、という印象ですね。
もちろん結婚式か何かで顔を合わせてはいるのでしょうが、それ以前に花さんから紹介されていても不思議はないですよね。理事長がどこまで葉月家の事情を知っているのかは不明ですが、何にしても胃が痛くなりそうだな……。
もともと恋と一緒に暮らそうとしていたあたりお父さんは悪い人ではないのですが(むしろ当時中学生だった恋の我儘で状況がこじれているという見方が大人視点では正しそう)、2年をかけて葉月家に相応しい経済力を備えるに至ったんだと思うと、なんというか胸が締め付けられる思いですね。娘のためにどれだけ頑張ったんだお父さん。
歌う意味、勝利の意味
勝利への欲がなさすぎると言われ、そしてその通りのかのん。
歌えることが重要で、競い合いとか、そういうことは彼女のやりたいことからは外れているのかもしれません。
Sunny Passionの二人が東京に来ていましたが、彼女たちの言葉は非常に先輩らしいというか、かのんのために探した言葉という感じがしましたね。
「良い歌を歌いたいって気持ちはあるんです」
に対して
「歌は競うものじゃないかもしれない(中略)だとしても、競い合うことでより高め合うことができる」
というのは、かのんが「良い歌を歌いたい」と考えていることを知ったからこその、競い合うことでもそこを目指せる、というアプローチ。
けれどSunny Passionが知らないのは、かのんがなぜ良い歌を歌いたいと思っているか。
「夢は、新設された結ヶ丘女子高等学校の音楽科に進み、歌で、みんなを笑顔にすることです!」
第1話「まだ名もないキモチ」より
歌うことそのものが好きなのは間違い無いと思うのですが、人前で歌うことにこだわってきた理由はこの夢があったからでした。
歌で、みんなを笑顔にしたい。だから良い歌を歌いたい。
今のかのんが笑顔にしたいのは、例えば一緒に過ごす学校のみんなだったりする。
今回、彼女たちに自分たちが励まされ、その結果、最高の歌でも彼女たちを笑顔にすることができなかった。
良い歌を披露して、みんなが良い歌だったと思ってくれても、それだけではみんなが笑顔になれるわけではない。
シンガーとしてなら、また違うかもしれない。けれどスクールアイドルとしてみんなを笑顔にするためには、みんなと一緒に歩んで、みんなと一緒にラブライブ!で勝ちたい。
みんなでステージを作り、胸を張っているみんなは笑顔だった。ラブライブ!で勝利することができたら、もしかしたらその先に、もっとすごい笑顔が待っていたかもしれないですよね。その答えを、彼女たちはまだ知らない。
悔しい、勝ちたい。
スクールアイドルとしての目標が、ここで明確になったような気がします。
スクールアイドルの中には自分の表現、自分の在り方を追求するグループや個人もいる中で、かのんがその道を選ばずにラブライブ!を戦い抜く道を選んだことは、非常に「熱血」な彼女らしいですね。
スクールアイドルでは自分にはみんなを笑顔にできない、ではなく、スクールアイドルとしてみんなを笑顔にしたいための選択。これからの第二期でどうなっていくのか。
ラブライブ!が今までの「ラブライブ!」「ラブライブ!サンシャイン!!」で描かれた通りの形式で開催されているのなら、Liella!はおそらく今年の夏大会をパスし、冬大会が今回描かれ、この決勝は2月後半〜3月に行われるのでしょう。
であれば、その後のストーリーは新学年として描かれそうですね。
このメンバーのまま進んでほしい気持ちもあり、新メンバーが新しい風を吹かせても良いなという気持ちもあり。今後も目が離せません。
桜の季節から、ですかね?
終わりに
12週に渡って毎週更新してきましたが、「やべえ……何書いたら良いんだ……」ってずっと言っていました。
最初に見て感情的に「いいね」ってなったものほど、じゃあ何が良いのかってわざわざ分解して考えるのが難しい。「本当に私が好きなのってそんなところなのか?」って。つまり感じた良さに対してアウトプットの表現力が足りないんですよね。
また第二期が制作されるということですし、私自身がまだ「この作品特有の何か」みたいなものを見つけきれていないので*3、これからもっとたくさん向き合っていきたいですね。良い作品だろうというのは間違いないので。
1stライブは現地の予定が一切ないのですが(主にチケット的な意味で)、配信や何かで楽しみたいと思います。
ブログも引き続き色々書いていきたいですね〜。そういえばLiella!の歌詞の話って一切してないですな。
それでは。
ぶろっく
アニメ画像の出典:記載の無い場合、すべてラブライブ! スーパースター!! 第12話(©2021 プロジェクトラブライブ!スーパースター!!)より