今日も主食はカロリーブロック

ラブライブ!やラブライブ!サンシャイン!!に関することを、時折思いつきで書いていこうと思います。

スーパースター!! 第10話「チェケラッ!!」のこと。

はじめに

 こんにちは、ぶろっくです。

 昨晩、この「はじめに」以外が全て吹っ飛んだので、巻きでお送りします。

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 目黒クロクロガールズ、たぶん都立桜修館中等教育学校がモデルなんじゃなかろうか。*1

 考えてみたら、もともと「オリジナル曲でしか出られない」というのも参加校を絞るためでしたね。参加校を減らす方向の部活動大会ってどうなんです?

 

ラップができるから?

 まあ、私はラップに関しては一切分からないんですけども。*2

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 ここの恋が可愛い。

 可可はラップになっていても多分審査員が審査できなくなってしまう。

 ので、課題をクリアするためにはすみれをメインにするしか無くなってしまったLiella!

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 すみれの作中でのポジションって「器用貧乏」「世話焼き」「不幸体質」なので、基本的にはセンターに向かないように印象付けられている気はしますね。

「二人よりポテンシャルの低いのこの人」って言っていますが、「二人」というのは以前センターを務めたかのんと恋のことでしょうか? それともかのんと千砂都?

 

 今までのすみれに、「自分で主役になりにいく」という発想はあったのでしょうか。

 その配役を決めるのは大人。だから、選ばれるように努力をして、なるべきものになっていく。

スーパースター!! 第4話「街角ギャラクシー☆彡」のこと。 - 今日も主食はカロリーブロック

 センターで注目を浴びるように努力を重ねているすみれですが、では彼女は何を以て自分を「センターに相応しいスクールアイドルになった」と言えるのでしょう。

 それは、スクールアイドルに精通している人、例えばLiella!なら最大のスクールアイドルファンである可可に、センターとして求められたとき、でしょうね。

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 可可からすると、大切にしたいもののあり方とか、そういうところの折り合いが悪いすみれ。

 こうしてセンター衣装を全力で用意するのは、それだけすみれに「スクールアイドルのセンター」としての何かを感じたからじゃないでしょうか。

 表面的にはわかりづらいけれど、すみれにはセンターに立つだけのものがある。あとはそれが表現されて、みんなの目に正しく触れさえすれば、Liella!の誰にも引けを取らないセンターになれるはず。

 実はこの時点で、すみれがセンターを務めるためのハードルはかなり低くなっているはずなのでした。

 ……ここでの照れ隠しが、すみれに「可可は自分しかラップができないから等の理由で、仕方なく能力の低い自分にセンターをさせようと妥協している」と感じさせている、という問題さえなければ。

 

すみれでいいの?

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「この学校のスクールアイドルなんだから、みんなの意見に従うのが当然でしょ」

 これまで結ヶ丘の想いに触れ、スクールアイドルとしてのSunny Passionの在り方に触れ、そしてずっとショウビジネスの世界に触れてきたすみれにとって、それは当たり前のことでした。

 みんなが求めていないもの、レベルの劣っていると見られるもの、わかっていてそれを見せるのは間違っている。スクールアイドルにかけている人たちへの侮辱にもなる。アマチュアであろうと、それだけ大きな想いを背負った大会になると、既にすみれにはわかっています。

 ある意味、すみれの意見は正しい。みんなに諦めさせるために「今は自分の番ではない」という言い方をするのも、彼女なりのコミュニケーションというか、優しさなんだろうな。

 自分の不評にみんなを巻き込むわけにはいかない。自信のなさを、観客の声が明確に後押ししてしまっている。

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 能力では引けを取らない。そんなことはすみれ本人はよくわかっている。だからこそ、同等のレベルにある者同士なら、「人を惹きつけるだけの何か」を持っている人がスポットライトを浴びていく。

 Liella!のメンバーたちも、その「何か」をうまく言葉にはできません。

 今まですみれにはそれが無いと、そういう評価の中で急に「すみれだからこそ」などというのは説得力に欠ける。

 

 お遊戯会なら、すみれでも良かったかもしれない。あるいは勝てないとわかっている試合なら。他者の評価を気にしなくていいなら。

 けれど「誰にどう評価されるか」という土俵で戦うには、すみれをセンターに据えることへのハードルはあまりに高い。アマチュアの素人ですら、「すみれにはセンターとしての魅力が欠けている」という評価を下している。

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 かのんは、おそらく「自分も歌えなかった」という経験から、そこから脱却した時の輝きの強さを知っていて。それと似た何かを、可能性をすみれに見ているように思う。

 けれど具体的に、すみれにセンターとしての説得力を既に見出しているのは、可可だけなんだろうな、とも思う。

 彼女の裏側を追って、振る舞いと、歌声と、練習と、その全てを知って、「平安名すみれ」はもっと世界に認められるべきだと、そう感じている。だからこそ、

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すみれの瞳の奥には「本気」が眠っていることも、その上で絶対に自分ではいけないと信じていることも、そして可可を本気で想っていることも、全てその視線でわかってしまうんだろうな。

 でも、可可は消去法や、ましてやご褒美でセンターをさせようというのではない。

 もちろん課題のラップに関してすみれがセンターを務めた方がいい、という事情はある。けれどそれ以上に、今のLiella!で最大火力が出るのは、すみれがセンターになった場合なんだと、そう本気で思っている。

 

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 元々は、可可もすみれがセンターに相応しくないと思っていた。

 変わるきっかけはたぶん、かのんの「可可ちゃんも、応援してあげてよ」という言葉でした。

「かのんさんは歌が好きです。歌が好きな人を、心から応援してくれます。可可はそんな人とスクールアイドルをしたい」

応援します。かのんさんが歌えるようになるまで、諦めないって約束します。だから試してくれませんか?」

第1話「まだ名もないキモチ」より

 かのんは、可可がどんなことをスクールアイドルに大切だと考えているのかを知っている。そして、すみれにそれが備わっているとも思っている。すみれもまた、可可のことを心から気にかけているのを、かのんだけがよく知っていましたからね。

 そうして、すみれのことをセンターに相応しいと、応援したいと考えるようになった可可。

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 信じられないけれど、その視線と言葉に嘘はない。そのことに気づいて、戸惑いを隠せないすみれ。

 でも、自分以上に自分を信じて、応援してくれて、一緒に戦ってくれる。自分の一番をすみれにぶつけてくれる。

 そんな仲間の気持ちを大切に思うからこそ、すみれがセンターに相応しいんだろうなあ。

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 これがすみれではなく他の誰かだったら。

 このタイミングで本能的に走り出し、跳躍力を持ち、手を届かせるスタイルがあって、諦めない気持ちを持っている。それらの全てを持ち合わせた、すみれだけの武器が、このシーンで見えているような気がする。

 

終わりに

 今回の可可やかのんがすみれに対して持っていた「応援したい、みんなに知ってほしい」という気持ち、ニコニコ動画タグ機能なんかに見られる「#もっと評価されるべき」とか、あとはアイドルにおける「推し」とかに近いのかなあと思います。

 なんか、こう……うまく言語化できないけど彼女に笑顔でいてほしいんだ、みたいなこの回、すごくラブライブ!シリーズらしいなあと、謎の納得を覚えてしまうのでした。

 

ぶろっく

 

アニメ画像の出典:記載の無い場合、すべてラブライブ! スーパースター!! 第10話(©2021 プロジェクトラブライブ!スーパースター!!)より

*1:「桃の木坂」が目黒区柿の木坂を指していると思われ、その柿の木坂に隣接している目黒区内の高校がそこなので。

*2:韻を踏むのは「おもしれー!」と思うけれど、……うん、鑑賞の仕方が多分、大喜利の感覚なんだよなあ。