はじめに
お久しぶりです、ぶろっくです。
ここ最近はすっかり(ようやく)蓮ノ空のこと好き好きクラブの一員な私です。
言葉にしたい好きポイントはたくさんあるのですが、色々あって、出力をおろそかにしてしまっている気がする。
(それで書いた初めての蓮ノ空記事がこれってのも私っぽい。)
で、何から書こうと考えていたところで。
先日行ってきたライブ*1のセットリストから、ああ、この話をしようと。
🪷~Blooming with ○○○~🪷
— ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ(Link!Like!ラブライブ!) (@hasunosora_SIC) 2024年4月21日
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2日目のセットリスト、スリーズブーケの「Dear my future」*2が披露されました。
その後が活動記録 第18話ダイジェスト(沙知卒業の回)、そして「抱きしめる花びら」と続く。
で、思い出したわけです。ああ、この曲の読み方って色々あったなあ、と。
歌詞のこと
そもそもこの曲はタイトルの通り「未来の自分へ宛てた曲」です。
スリーズブーケ自身にとって。そして、この曲を聴いている自分にとって。
あるいは、X(旧・Twitter)では「残した手紙を後輩が見つけて読む」といった二次創作も見られ。それも私は、とても好きなんですけど。
今回はそうした表の読み方はしないで、かなり斜めからの読み方をします。
こずさち……梢から沙知、つまり自分の先を生きる相手への手紙として。
そういう曲として制作されたかはともかく、そういう曲として沙知へ贈るにふさわしい曲ではあると思うんです。
未だ見ない 明日を生きるあなたへ
引き出しの奥に預けたこの手紙
いつの日か 時間を飛び越えて
その背中をそっと 押せたらいいな
別の曲*3にも歌われるように、先輩というのは、自分が未だ見ていない景色を知っている人物です。
どうやって引き出しの奥に預けるのかはまあ、置いておいて。
梢は沙知に対して「返しても返しきれない、恩がある」と語っていることから、何かを返したい気持ちは常に持っていると思うのです。
スクールアイドルとして自分が歌い、後輩が歌い継いでいってくれたら。
きっと将来のいつか、沙知が行き詰まったとき、寄り添えるようなものを残したい。
そんな気持ちも、持っているんじゃないかなあ。
難しいね 報われるとは限らない 現実
そっちはどう 理想像に苦しんでないかな
特に102期生*4の3人はよく知っていることですが。
沙知は理事長の孫娘として、生徒会長として、先輩として、本当に様々な不条理と出会ってきました。
その中で自分の在り方、楽しさ、そういったものにも出会ってきたことを語る沙知ですが、苦しむことも多かった。
それは例えば、クラブを去らなければいけなかったこと。
綴理を置き去りにしたこと。
慈の怪我に何もできなかったこと。
梢をあの日、共犯者にしてしまったこと。
やりたいことと、正しいこととの乖離に悩まされた姿を、梢はずっと見続けてきました。
あなたは今 笑えてますか
私に嘘はつかないでよ
泣きたい時に こぼすのは
「大丈夫」じゃない 涙だからね
梢といえば「『大丈夫』に信用がない」でお馴染みですが。
沙知にしても自分の気持ちに蓋をしがちで、それでも正しいとされる選択をとれてしまう。
そういう面は、梢に近いものがありますね。
梢が後輩である花帆の前で涙したシーンがありましたが、その経験を経た梢は、同じ時間を共有した後輩に気持ちを溢すことを、ただ恥ずかしいことだとは思わないはずです。
梢にとって、いつだって自分を守ってくれた、いいことも悪いことも共有してきた、自分の未来を生きているような人。
それが沙知であり、きっといつだって彼女に、涙を流して弱い所を見せてほしいと思っているでしょう。
完璧主義 突然 発症させて
全てが嫌になる事もたまにある
この気質は 相変わらずかな
優しくなれないねいつも 自分には
この歌詞はまさに沙知、という感じがしますよね。
人身御供のような役割を自ら引き受け、そのことに引け目も感じ。
もっと自分に優しくなってほしい。梢が言うと「お前が言うんかい」という感もありますが、むしろだからこそ、言葉にして説得力がありますよね。
前を向いて 歩くことだけが 強さじゃないんだよ
後ろを 向かなきゃ 見えないその足跡
表の読み方をすると「自分が今までやってきたことを振り返ったら、強さや勇気をもらえる」というような歌詞かなと思います。
それって受け手が「自分は何も為してきていない」と感じてしまうとダメなんですけど、そこは歌い手たるスリーズブーケが「自分と出会ってきてくれたことが既に私たちの力になっているのだから、それを胸に留めておいてほしい」と考えているんじゃないかと。
という難しいことは置いておいて、沙知に向けての歌詞として意味を読み取ろうとすると、第18話のこれらのシーンが、思いっきり該当しそうです。
……だんだんこの曲が、こずさちソングに聞こえてきませんか?
あなたは今 どこにいますか
迷うたびに思い出してほしい
大人になるとは 何か捨てることではない
夢だって同じだ
沙知は、同年代の中では非常に大人びた人物だといえるでしょう。
それは大人たちの中で生きてきたこともそうですし、必要とあらば取捨選択を行い、実行に移せるという強さもそうです。
そして、その度に自分の「本当はこうあってほしい」を犠牲にしてきたのも事実で。
でも、第13話で綴理や後輩たちから見せつけられた*5ように……何かを捨てることが全てじゃない。
むしろ、沙知にとっては将来的に、何かを捨てない、選択肢を減らさないということが大切な意味を持つこともあるんじゃないかなと思っています。
例えばステージ作りのようなことをするなら、面白い発想を逃さない、とか。
例えば人を導く仕事をするなら、その選択肢を狭めず広げる、とか。
……沙知先生、似合いそうだなあ。*6
丁寧に 見落としてしまわぬ様に
たくさんの返信を探して
今日もまた 旅をする 長く伸びる道を
往信がこの曲なので、返信は「未来の自分から送られてくる手紙」です。
先輩へ送る手紙としてこの曲を読むと、非常にイメージがしやすい歌詞ですね。
梢が沙知へこの曲を送るとして、その返事というのは直接的な言葉というよりは、沙知自身が何を為したのか、その背中を梢に見せ続けること。
つまり「いつだってあなたの姿を追いかけて、私も今日を生きてゆきます」です。
卒業したって、いつまでも先輩と後輩として、仲良く会ってほしいなあ。
それでなくても、蓮ノ空関係者としての沙知と縁が切れることはなさそうですが。
あなたは今 笑えてますか
私に嘘はつかないでよ
泣きたい時に こぼすのは
「大丈夫」じゃない 涙だからね
梢と沙知のスリーズブーケとしての活動を思い返すと*7、ユニットの相棒として意見をぶつけることはあっても、あくまで関係性は先輩と後輩だったように、梢は考えているんじゃないかと思うんですよね。
もちろん沙知は梢の存在に救われていたし、退部後は部長として苦しい選択をさせてもしまった。
けれど先輩となった梢としてみれば、沙知はその胸の内をなかなか晒してくれない人物でもあった、と今は思い返しているんじゃないかと思うんですよね。
もっとあなたのことを知りたかった。もっと寄り添える自分になりたかった。
だからこそ、この曲を「前を歩く自分自身」こと沙知先輩に贈ってほしいなあ。(願望)
あなたは今 幸せですか
その全てを愛せていますか
私は私を これからも諦めない
あなた自身だから
自分を愛せているか。これ、結構キツい歌詞ですよね。
梢が自分の存在意義を証明するためにはラブライブ!を優勝しなくてはいけないし。
沙知は自分のことになると、かなり低く見る傾向があるし。
でも、梢が「自分は沙知先輩が残してくれたスクールアイドルなのだから」と思っているとしたら。
そして沙知に対して「自分をこんなに素敵にしてくれたスクールアイドルなのだから」と考えていたなら。
お互いの存在によって、こんなにも救われる曲になる。
おわりに
ということで、「Dear my futureをこずさちソングとして読むとヤバい(良い)」というお話でした。
久しぶりにブログを書きましたが、こうやって文字を打つのは楽しいです。
眩耀夜行やレディバグなんかも「あ〜記事書きたい!」となっているので、なんとか続けたいところですね。
特にレディバグは一曲で三本くらい書けそうなので。(小鈴編/さやか編/綴理編)
ではまた、お会いしましょう。
感想や他の読み方なんかもお待ちしております。
ぶろっく
*1:
*2:作詞:ケリー 作曲:Joshua Leung、不滅のアスカ 編曲:Joshua Leung
*3:「抱きしめる花びら」のこと。
*4:梢、綴理、慈
*5:雨天の野外ステージでのライブを中止にしようとする沙知に対して、スクールアイドルクラブが「とある手段」を用いてライブを決行してみせたこと。
*6:個人的に、107期で教育実習生として帰ってきてくれるのを期待しているのだけれど。そうすると104期メンバーまでが全員卒業していて、最上級生の105期メンバーは103期までしか一緒に活動をしていないので、直接活動をした102期生と関わりのあるメンバーが誰もいない。いい時期ではある。
*7:梢の言葉から想像するしかないのですが。