今日も主食はカロリーブロック

ラブライブ!やラブライブ!サンシャイン!!に関することを、時折思いつきで書いていこうと思います。

アニガサキ第13話「みんなの夢を叶える場所」のこと。

 

 

はじめに

 こんにちは、ぶろっくです。

 ……という挨拶をここ二週間忘れていて、なんだかんだ緊張しながらアニメを見ていたのかなとか、ブログを書いていたのかなとか、そんなことを考えていました。

 で、第13話ですよ。

 何書いたらいいのか皆目検討がつかない!!!

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 わけのわからんうちにやられてしまった感。

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 曲に関してだけは、放送終了直後にダッシュで感想を書いたんですけども。ほとんどこれが全てだなーっていう気持ちです。この曲を歌う、このステージに立てる自分になるために、彼女たちは歩いてきたんじゃないか。そんな風に思います。

 

 

 

ニジガクの“らしさ”

 ついに開催される「スクールアイドルフェスティバル」。

 第10話の夏合宿から、そのまま夏休み期間のうちに開催にこぎつけるのだから、正直驚異的な行動力です。どう見ても保健所が絡んでいるし、規模も規模だし、いかに虹ヶ咲学園が環境の整った高校であってもそうそうできることではないでしょう。*1

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 近江母の目撃情報をお待ちしております。

 髪質、瞳の色、そして可愛さをもとに捜索中。

 ラブライブ!において、ニジガク最大の特徴は「ソロである」ということ。

 彼女たちそれぞれが、ひと組のスクールアイドル。同好会の中にスクールアイドルでない子がいたり、媒体によって参加しているスクールアイドルの人数が違ったりしていても、「スクールアイドルはそれぞれが仲間だけど、ライバルとして一番を目指している」という形さえ保たれていれば、彼女たちは“ニジガクのスクールアイドル”たり得るのだと思います。*2

 これは、「ソロ曲の多いグループ」とは全く別の話で。グループ活動ではこんな活動は見られない、というのがわかりやすい人を二人挙げると

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この人と

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この人でしょう。ニジガクって治安いいなあ。

 グループの中のアクセントとして個性的、とかではなくて、そのスクールアイドルの方向性自体を各々で決めることができる。

 その個性の集まったイベントが、この「スクールアイドルフェスティバル」になったんじゃなかろうかと。

 そう考えると、ニジガク以外にも個性的なスクールアイドルが身近にいるなら、そのグループにも参加してもらったほうが、より輝きがぶつかって高めあっていけそう。切磋琢磨の範囲は別に身内だけじゃなくてもいいわけですからね。

 アニガサキだったら、μ’sにとってのA-RISE、AqoursにとってのSaint Snowみたいなポジションのライバルが、各々に10組*3いるってことでしょ。見応えがすごすぎる。ずっと函館編とかラブライブ!決勝延長戦やってるみたいなもんか。いや、語弊があるけどね。

 

 そうそう。

 ニジガクらしさ、っていうところでは、このシーンにグっときたのでした。 

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 正直、今までPDPからずっと見てきた中で、私がいちばんかすみのことを可愛いと思ったの、この笑顔です。

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 三人がそれぞれのスクールアイドルとしての姿を、本気でぶつけ合う。

 そのぶつかり合いの中で一つのものが出来上がるの、まさにニジガク、まさにスクールアイドルフェスティバル、という感じ。

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 せつ菜が、かすみが見たかった輝きは、きっとここにあるんだなって。そう思います。

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 遠慮しあったり、ぶつかり合ったりしたけれど、この笑顔が見られて嬉しい。*4

 

ゆうだち、雨あがり

 侑にとっても、スクールアイドルフェスティバルは大切なイベント。

 輝いているみんなの姿が見たい。いちファンとしてその気持ちは疑いようがない。

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侑「さいっっっこー!!!」

 素敵なみんなの姿を、たくさんの人に見て欲しい。

 たくさんの人が、スクールアイドルから感動をもらう。その感動の渦がまた、侑をトキメかせる。

 

 スクールアイドルを応援していたら、自分の何かが始まることを予感していた侑。

 実際に「音楽」という道を見つけ、夢を追いかけようと、一歩踏み出してみようとしているところ。自信が欲しい、と語ります。

 まだフェスの中で直接ステージを見ていない侑ですが、“スクールアイドルから力をもらう”ということの延長に立っていることには変わりないようでした。

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侑「問題ナシ、むしろプラス!」

「なんかさ、すっごくやる気が湧いてくるんだよね。こんな気持ちになったの初めて!」

(第1話より。)

 試験に集中するのなら、フェスにかまけている余裕はないのかもしれない。でも侑にとっては、この経験を糧にして、勇気を持って、夢に向かいたい。スクールアイドルと、彼女たちを取り巻く熱気が、侑の瞳を輝かせる。

 が。そんな侑の熱を冷ますように、雨が降り始めます。*5

 途中からの雨天で全ておじゃんになるイベントってどうなの? という考えも一瞬頭をよぎりましたが、みんなが一番やりたいことを、わがままを押し通す会場設定にしていたわけなので。「雨になったらどうするのか」なんて最初から用意しているセカンドプランは、そもそもあんまり意味がないんですよね。

 普通に雨天中止、または順延の予定だったのでしょうし。それが途中からの雨というのは、ただただ運が悪い。

 

 少し長い夕立があがったのは、夕方の19:00すぎ。

 ステージを使える時間は、もう過ぎていました。

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 誰のせいでもない。ただ夢が叶わないことはあるという、それだけのこと。

 楽しかった時間がなくなるわけじゃない。

 けれど熱を冷まされるような終わり方をして、胸を張って「みんなの“大好き”の空間をつくった」って、笑顔で自信をつけられるのか。

 むしろ、自分が頑張ったことで誰かをがっかりさせてしまったんじゃないか。

 だったら、いっそやらないほうがよかったのか。

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遥「これで、終わりなんですか?」

侑「……そうだね」

 第7話の校門でのやり取りが思い出されますね。あの時とは逆の立場です。

 でも、みんなまだ、終わりにしたくない。させない

 侑が気づいていないだけで、このスクールアイドルフェスティバルには、たくさんの意味があるんです。

 ファンから見たら、スクールアイドルが伝えてくれる思いを受け取って、ときめく場所が幸せで。彼女たちを応援したり、応援の気持ちを自分のできることで表現したり、それもまた幸せで。そんな熱気の渦の中にいるのも、またドキドキして。

 でも、そんな侑の視点を聞いたせつ菜は以前、「そんな風に見えてるんですね」と言いました。逆にスクールアイドルには、ステージの上から違うものが見えている。

 見せたい景色がある。

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歩夢「これで終わりになんて、できない。まだ、伝えたいことがあるから。」

 このシーンがすごく好きで。歩夢の言葉からせつ菜が顔を上げるの、なんだかグッとくるものがあります。競い合う関係でもあり、お互いを引っ張り上げる関係でもあるんですよね、歩夢とせつ菜。

 歩夢の視線に、すごく力強さを感じますね。スクールアイドル・上原歩夢が一番輝いている瞬間って、やっぱり“あなた”のために声をあげる時なんだろうなあ。

 

 そういえば、これはただの語呂合わせなんですけど、夕立(ゆうだち)って「侑が立つ」みたいな語感がありますね。これが立ち止まることなのか、立ち上がることなのか、その辺は見方によって変わってきそうな気もしますが。

 

みんなで叶える「大好き!!!」の物語

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侑「きっかけをくれたのは歩夢。そして、みんなが私に勇気をくれたんだよ」

 侑の転科については前回の歩夢、そして可能性として第10話でせつ菜が聞いていた可能性はありますが、他のメンバーにとっては初耳の情報ですね。*6

 スクールアイドルの楽しさを全力で感じてきた侑が、自分たちを勇気のきっかけにして、新しい一歩を踏み出す。いっそう気合が入ります。

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 スクールアイドルフェスティバルも、音楽科への転科も、どちらも大切な「みんなで叶えること」ですね。

 みんな自分に素直に、貪欲に、かなりワガママにスクールアイドル活動をしてきました。その姿を一番に受け止めて、正面から応援してきたのが侑です。

 そんな彼女に、みんなが伝えたい想いを持っていて。

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 ここで回しているノートには、何が記されていたんでしょう。

 作中で渡されることはありませんでしたが、とすると今回歌われた挿入歌の歌詞やメロディーなのでしょうか。

 転科のことを聞いた翌日から回し始めているので、侑を勇気付ける何か、なのだと思います。“ゆう”だけにね!

 

 同好会のメンバーはみんな、新しく踏み出すときに不安を持っていたんですよね。例えば愛はスクールアイドルとして何をしたらいいのか。しずくはソロの自分ひとりに魅力があるのかどうか。

 侑だってどこかで不安と向き合わなくてはいけなくて、それなら今度は貰った勇気で侑を支えたい。それが同好会のみんながスクールアイドルフェスティバルで伝えたいことのひとつでした。

 スクールアイドルって「自分の言葉を伝えることで」相手を笑顔にする、そんな存在なんですよね。相手の欲しい言葉じゃなくて、自分が伝えたい言葉で笑顔にするんです。*7

 そんなスクールアイドルの姿に魅力を感じてきたファンもまた、スクールアイドルに「気持ちを伝えさせてあげたい」「その姿が見たい」と思っていて。純粋な良いパフォーマンスを見たいなら、歌手でも、ダンサーでも、アイドルでもいいんですけどね。それとは別の、乗っている気持ちとか、生きている時間とか、そういうものを一緒に感じさせて欲しいんだな。

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 全力でステージを用意する最高のファン。

 副会長*8の腕の中で安心してるはんぺんもなあ。生徒会が「厄介な子」扱いしていた頃を考えると、感慨深いものがありますね。副会長、猫を撫でる指が優しすぎる……。

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姫乃「準備はできていますよ、虹ヶ咲のみなさん」

遥「想いをちゃんと伝えてくださいね」

彼方「ありがとう」

 あのさあ。

 私、彼方ちゃんの「ありがとう」が、スクスタリリース時から好きなんですよ。

 あのさあ。言葉が出ねえよ。ありがとう。

 

 そして、同じスクールアイドル同士だから、伝えたい気持ちを持っているニジガクのみんなをステージに送り出してあげられる。

 なんかもうね、背中を押しあってステージに立つ姿が、「ああ、スクールアイドルだ……」って感じがしますよね。

 私は「彼方が東雲と一緒にステージに立つところを見たい」って思っているけれど、そんな風に託されちゃったら何も言えないじゃんかよ……何なんだよ……。

 

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*9

歩夢「“あなた”が私を支えてくれたように、“あなた”には私がいる。この想いはひとつ。だから、全員で歌います」

9人「あなたのための歌を!」

 ここまでのひとりひとりの言葉、まとめようと思ったけど語彙がなかったね。視聴者それぞれが聞いて、見た感情がそのまま答えって感じがする。

 この「全員」って、もはや9人だけじゃなくて。歌唱しているのは9人だけれど、このステージに参加している全員が「私」であって、そして「“あなた”」なんですよね。

 みんなが一歩を踏み出すのに必要だったこと。

 もちろんそれは、彼女たちの経験談でしかない。願いが叶うなんて限らない。でも、「願いが叶うことがある」って知っているから。その気持ちを、自分を好きになってくれた“あなた”が、自分を好きでいてくれる“あなた”が感じてくれたら、素敵だなって思うから。

 だから、彼女たちはこの曲を歌うのだと思います。

「夢がここから始まるよ」ファーストインプレッションのこと。 - 今日も主食はカロリーブロック

 みんなで叶える物語。

 なんというか、見ている私たちが受け取った「何か」を以ってはじめて、彼女たちのステージは完成するんだなあ。

 

終わりに

 なんか……感情のやりとりが多すぎてどこから見たら良いのかわからないんですけど、自分がこの輪の中のひとりでいられることに、ただただ「ありがとう」

っていう気持ち。そういう気持ちで見ることができる自分で良かったなあ。もちろん、作品としてどうとか、現実的にどうとか、考える自分もいるのだけど。それ以上に「こういう感情のやりとりがある」ということを大事にして見たいなあ、と思う。

 

 そんなわけで、第13話まで毎週ブログを書いてまいりました。

 途中から結構しんどくて、勢いだけで書いていたところがあります。第6話くらいまではそれなりに読みやすく書けていた気がするのになあ。

 後半に行くにしたがって感じ取り方がセンスになってきて、「ぶろっくの」ブログ、という感じにはなってきた気がします。上手ではなかったけど、ファンの自己満足で書いているそれなので許して欲しい。気が乗ったら、改めて構成を考えて書くこともあるかもしれないけどね。

 

 ずっと一緒に感想を言い合ってきた皆さん、本当に楽しかったです。

 これからも面白いこと、わからんこと、色々をアウトプットしながら、一緒に楽しんでいけたらいいな。私もブログは書き続けたいなって思った。

 一緒に「ここ好き!」「ここどうなる!?」とか、みんなで楽しめたら素敵ですね〜。

 

 

ぶろっく

 

 

アニメ画像の出典:記載の無い場合、すべてラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 第13話(©2020 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会)より

 

 

*1:そういえば、シリーズの中では「思い立ってから確実に1ヶ月以内に行われている大規模スクールアイドルイベント」がありましたね。劇場版ラブライブ!の終盤に秋葉原で行われたイベントは、3年生の卒業式を3月初頭、そこから海外の移動を経て(パスポートは全員分用意があったのだろうか)、おそらく中旬にさしかかろうかという時期に発案。全国を回ってから3月末までに実施されているので、それを思えば今回のスクールアイドルフェスティバル開催も、それほど不可能なことでもないのかもしれません。

*2:では、スクスタの「スクールアイドル部」は? となるのですが。詳細をここで語るのはちょっと違うので軽く触れる程度にしておきますが、そこでのいちばんの問題は「目指す姿がスクールアイドルであるのかどうか」にあるのではないかと思っています。その意味で、宮下愛、朝香果林、三船栞子の3名は、部に所属していながら「ニジガクのスクールアイドル」と呼べる存在である、と考えています。先日配信された第22章に限ればミアもそうで、逆にランジュは単にいちパフォーマーという立ち位置でしょうか。なんにしても、最大の問題は「スクールアイドルというよりパフォーマーとしての大成を目指した形だけを是としている学園理事会」でしょうけど。高校の課外活動でやることか、それ……。

*3:つまり、自分以外の8人と東雲、藤黄のこと。

*4:個人的にはスクスタの印象が強いふたり。スクスタでのしずくはスクールアイドルとしてせつ菜に憧れていて、だからこそ演劇部に武者修行に行った経緯もあるので、彼女たちが笑顔で並んでいるのはグッときますね。

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 そして近江母、ちょっと落胆。つらい。

*6:第10話を見返すとわかるのですが、音楽室でピアノを弾いた時点では、侑は音楽科への転科を決めていたわけではありません。このときは「みんな、すごいな。自分のやりたいこと、しっかり分かってて。私も、何か……」と呟いています。とはいえ第12話で「せつ菜ちゃんが知ったのは」とあるので、第10話のせつ菜との会話の中で音楽科への転科を思い至り、廊下のシーンの前にせつ菜に伝えた、という可能性はありますね。そして、その勇気の最初のきっかけが歩夢だったことに気づいたのがプールのシーン、ということになります。

*7:だから、例えばしずくは単に「アイドル」になるのなら、あそこまで悩まなかったと思うのです。最終的に「演じることが好き。その上で『そこから見出したもの、感じたものを伝えたい』という素直な自分でスクールアイドルになる」という着地点を見出しているのだと思います。演じることは本当の自分を隠すこととイコールではない。

*8:私は勝手に「優子」って呼んでる、なんかそういう雰囲気感じません?

*9:今まで幾度となくラブライブ!のパロディを重ねてきたアニガサキですけど、この状況と構図はどう考えてもそういうことですね。やられたなあ。