今日も主食はカロリーブロック

ラブライブ!やラブライブ!サンシャイン!!に関することを、時折思いつきで書いていこうと思います。

WHITE FIRST LOVE 試聴動画から、想像を膨らませてみる。

 

 

 こんにちは、ぶろっくです。

 Twitterで「次はWATER BLUE NEW WORLDの考察やります!」と言っていたのですが。

 

 


【試聴動画】「ラブライブ!サンシャイン!!」TVアニメ2期Blu-ray第5巻特装限定版特典CD⑤「RED GEM WINK / WHITE FIRST LOVE」

 

 こちらの曲、二曲目の「WHITE FIRST LOVE」が思っていた以上に想像力をかきたてられたというか、正解ではなさそうなひとつの物語が見えてしまったので、ここに残しておこうと思います。

 ついでと言ってはなんですが、二番の歌詞についてもこの時点での私の予想をある程度記しておきたいと思います。

 

 

注意事項です!

・「こんな読み方ができないくない」という内容ですので、「これが正解だ!」というつもりはありません。むしろ、本来は違うと思います。

・歌詞は耳コピしたものですので、正確性は保証しません。また、フル音源並びに公式な歌詞が判明してもこの記事の内容は変わりません。

・楽しみ方の一つとして、ご覧いただけると幸いです。

 

 

歌詞

 

想いが届かないって悩むのは 苦しいだけでしょう?

誰にも言えなくてあなたへと 心が揺れる夜

恋が始まるの

 

答えはいつだって 正しく見つかると

思っていたけれど 例外もあるのね

白さが物足りない 曖昧な状態で

手がかり探すなんて 途方にくれるわ

 

言葉一つで希望を持ったり

勝手に絶望してみたり

持て余す熱さが 怖い

 

想いが届かないって悩むのは 苦しいだけでしょう?

誰にも言えなくてあなたへと 心が揺れる夜

恋が始まるの

 

 

微熱曲である、ということ

 まず、少し長い前置きとして、「本来感じ取るべき」と私が考えている歌詞の考察を。

 拾っていくと、これ以上ないというほどに王道の「畑亜貴氏×微熱」な曲です。

 

 

 まずは冒頭から。

「苦しい」は熱による苦しさと解釈できます。ここでの熱は乱暴な言い方をすると、”恋煩い”とでも呼ぶべきものでしょう。

「誰にも言えなくてあなたへと 心が揺れる」という熱に対して、「想いが届」くという薬が効かず(無く、使えず)「苦しい」。

 ここまでだと微熱というよりは拗らせてしまっているような印象ですね。

 

 

 前奏が終わり、少し時間を遡るようなシーンへ。

 何に対してかはまだ明確にされていませんが、「答えが見つからない」と途方にくれています。

 冒頭のシーンから察するに、これは「想い」に関連することである、と検討をつけることができるでしょう。

 

 

 次に、しばしば議論の対象となっている「白さが物足りない」について。

 まず「物足りない」ですが、英訳すると”unsatisfactiory”です。

 “satisfaction”が「満足」を表す英語ですので、これは「不満である」と言い換えることができます。

 不満である内容は、言葉の切れ目によって読み方が変わるのですが、「白さの度合い」または「白さという属性」です。

 よって「白さが足りず不満」「白いということに不満」というふた通りの読み方ができます。

 

「白さ」とはなんであるかを考察するに当たって、例によってラブライブ!の過去の歌詞からヒントを得たいと思います。

 

 まず、「想いが届かない」という点で近い要素を持っている曲として「Love marginal」より。

 

くちびる少しふるえているの 切なく走る想い

気持ちだけでも伝えたい それができるなら

ガラスに指で名まえをひとつ 吐息で書いたりしない

 

 ここに登場する色は吐息の「白」です。

「『透明』じゃないの?」という方もいらっしゃるでしょうが、それはあくまで願望、自覚してしまった故にあり得ない自分の姿です。

 ふるえるくちびる、吐息の白に思いを乗せる行動、これらが表現するものは「切なく走る想い」です。

 

 

 次に、雪といえば定番のこちら。「Snow halation」より。

 

特別な季節の色が ときめきを見せるよ

(中略)

届けて 切なさには名前をつけようか “Snow halation

想いが重なるまで待てずに

(中略)

急いで いつの間にか大きくなりすぎた”True emotion”

夢だけみてる様じゃ辛いよ

 

 “halation”は「写真などで、被写体の周りが白くぼやける現象」のこと。

 自分から見た相手が白(≒神聖な色)くぼやけるという言い回しで、想いが重ならない切なさを表現しています。

 二番サビはその現象を起こしている自分の心を客観視した時にどう見えるか、どう感じるかということかと思います。

 ここでも「切なさ」「辛い」という感情を併せ持った「想い」に「白」という色を重ねています。

 

 これらのヒントから、「白さ」を「切なく辛い想いの象徴」として見て先ほどの「白さが足りず不満」「白いということに不満」に当てはめると、どうなるか。

「白さが足りず不満」は「切ない想いを持ちきれていない(=恋に落ちきれない)」ですね。

「白いということに不満」は「切ない想いを持っているということに不満(=恋に落ちたくない)」です。

※()内はちょっと強引な訳を書きました。もう少し繊細な言葉選びをできるとよかったのですが。

 

 実はこの二つ、違うことを言っている様で同じ状態、つまり「意図していないような惹かれ方をしている」状態を示しています。

 「曖昧な状態で」と続いているので、この両方の状態を抱えている、と解釈しておきましょう。

 この二つは、淡い白さ(=「切なく辛い想い」)を抱えている者にとっては共存する感情なのです。

 

「手がかり」とは、「答え」に対するヒントのこと。

「答え」が「想い」に対するものだということを踏まえれば、自ずと「自分の想いが分からない」ということになります。

 

 

 さて、そこから「怖い」までは、この「自分の想いが分からない」ことを詳細に描写しています。

「言葉一つで希望を持ったり」「勝手に絶望してみたり」というのが「意図していないような惹かれ方をしている」ので、「自分の想いが分から」ず「怖い」のですね。

 

 ラブライブ!ファンの方なら、ここいらで「微熱だ……」となっていてもおかしくありません。

 これ、間違いなく過去最高レベルの微熱全開作品ですよ、皆さん。

 ”微”熱なのに”全開”とはこれいかに。

 

 さあ、これでサビ=冒頭の歌詞に立ち戻ったとき、いかにして熱を拗らせていったかがよくわかりますね。

 いかがでしょうか。ダイヤちゃんソロ、試聴しかしていないにもかかわらず、怖ろしくキュンとくる一曲です。 

 

 

 

 

 

 

 

物語を想像してみる。

 

 さて皆さん、以上”微熱曲ですよ~”の内容を、全て忘れ去ってください。

 ここまでは全て、たった今思いついた前置きです。実は記事を書き始めてから、取ってつけたように考えました。

 この記事の本質は、そこにはありません。

 

 さて、今から皆さんには、たった一つの前提を頭に入れていただきたいと思います。

 

「ダイヤは、スクールアイドルに恋をしている。」

 

 これはアニメ一期2話で千歌に対して用いられた内容ですね。

 しかし、考えて見てください。ダイヤちゃん、間違いなくスクールアイドルに恋をしています。

 活動を続けていくうちに、それが愛とすら呼べるものになっているはずです。

 それに向かい合う自分の姿を「誇り」とさえ称しています。

 この辺り、「強引では?」と思う人は多いかもしれませんが、「それは違う」と否定まではされないと信じています。

 されると、この記事の遊びが、全て虚しい妄言ということになります。

 

 その上で、今一度歌詞に立ち返りましょう。

 以下の解釈は、私がこの歌詞から感じたダイヤさんのストーリーです。

 

想いが届かないって悩むのは 苦しいだけでしょう?

誰にも言えなくてあなたへと 心が揺れる夜

恋が始まるの

 

「想い」はスクールアイドルに対する想いです。

 ここではスクールアイドルについて、誰にも言えない想いを抱く夜、とだけ。

 

 

答えはいつだって 正しく見つかると

思っていたけれど 例外もあるのね

白さが物足りない 曖昧な状態で

手がかり探すなんて 途方にくれるわ

 

「答え」はこちらの記事の「DROPOUT!?」考察で触れた「必ず手に入れるはずの輝き」と同じ意味合いです。

 スクールアイドル活動を始めたものの、輝きに手が届かない現状に途方に暮れるダイヤ。

 これは自分たちが「答え」にそぐわない「例外」であるという現実を突きつけられます。

 彼女たちは一度、過去にμ’sに”なり損なって”います。

「白さが物足りない」は「『”Snow halation”み』が足りず、あるいは自分たちに合わず、不満である」ということ。

 μ’sに憧れていたダイヤにとって、「予選を勝ち抜く」ということが「Snow halation」と関連づけられていたとしても不思議はありません。

 しかし、実際にダイヤたち三人のAqoursが大会決勝進出のために指向していたのが違う方向であることは、二期6話でご存知のはず。

 また、μ’sにも似たような状況はありました(No brand girlsを披露したライブでの穂乃果の自己管理不足)が、そこから団結し輝きを放ったμ’sと、一度離れ離れになってしまったAqoursとでは、全く異なる道を辿っています。

 「答え」があるはずなのに、それが自分たちには当てはまらない。翻ってそれは、自分たちの正解が「曖昧であること」と言えます。

 一期12話で果南がSaint Snowの二人を「一年の頃の私みたい」と評しています。

 ダイヤたちAqoursも、まさに同じような挫折から、二年という時間を失ってしまいました。

(また、μ’sから広がった白い羽がもたらす意味を考えると「白さ」はそれだけで広く「(そのグループの色に色づく前の)スクールアイドルらしさ」と捉えることができます。)

 

 

言葉一つで希望を持ったり

勝手に絶望してみたり

持て余す熱さが 怖い

 

 その頃のダイヤさんの感情の浮き沈みを想像することができるのが、この短いパートです。

 廃校から浦の星を救うために、憧れのμ’sになると決めたあの日。

 親友とともに、もう一人の親友へ、スクールアイドルを終わりにすると告げたあの日。

 

 そして、スクールアイドルへの感情の行き場を失い、本来の恋するダイヤとはかけ離れた姿となった二年間。

 この抑圧の中で持て余す熱さが、ダイヤの中で積もっていきます。

 

 

想いが届かないって悩むのは 苦しいだけでしょう?

誰にも言えなくてあなたへと 心が揺れる夜

恋が始まるの

 

「届かない」ということがどんなことか、具体性を帯びてきました。

 どんなに想っていてもこの二年間、ダイヤはスクールアイドルへ手を伸ばすことは許されなかったのです。 

「誰にも言えなくて」は、本来いうべき相手がいることを示しています。それは鞠莉であり、果南であり、嘘をつき続ける自分自身。

「あなた」は「スクールアイドルとして輝く未来の(そして本来の)私たち」です。

 けれど、「恋が始まるの」は期待のこもった表現。

 これは、淡島神社の願掛け「ずっと一緒にいられますように」が成就することを期待したものかと思います。

 また三人一緒に、恋(=スクールアイドル)を始められますように、と。

 

 

 

 いかがでしょうか。私には、こういうストーリーに思えて仕方ないのです。

 ここには、タイトルの「WHITE FIRST LOVE」の読み解き方も関係してきます。

 “Love”は「愛情」だとかそういう意味で、だからこそ「微熱曲だ~」なんていうお話もしたのですが。

 むしろ”Love.”って、「親愛なるあなたへ」というような、敬愛の表現としても用いられるのですよね。

(英語に明るい方は、このあたりの表現にも詳しいかと思いますので、多くは語りませんが。)

 “WHITE”がスクールアイドルらしさ、“FIRST LOVE”が初めての友達で、ダイヤたち三人のAqoursのエピソードをダイヤ視点で捉えた物語。

 こういう見方をするのも、面白いのではないでしょうか。

 

 

 

 

二番以降の歌詞はどうなる?

 

 

 こうした二種類の(主に後半の)解釈から、二番以降の歌詞を想像します。

 

 

答えは見つからない 目の前に舞い降りて

想いを感じたの 悔しい涙よ

白さは輝いて はっきり感じたら

心がときめいて 鼓動が騒ぐわ

 

あなただけを喜ばせたくて

ちょっと空回りするけど

持て余す未来も 愛しい

 

心が苦しいのって叫ぶのは あなたへの願い

私を白い世界へ連れ出して 想いが積もる夜

恋をしているの

 

言葉一つで希望を持ったの

勝手に絶望していたの

持て余す熱さが 怖い

 

心が苦しいのって叫ぶのは あなたへの願い

私を白い世界へ連れ出して 想いが積もる夜

恋をしているの

 

 

 

 いかがでしょうか。

 ここまでくると完璧に捏造ですが、一応「微熱曲」的にも「スクールアイドルダイヤちゃん」的にも筋が通るように考えてみました。

 何がどうなってこういう歌詞になったのかは皆様のご想像にお任せいたします。というか、だいたいアニメそのまんまですがね。

 他にも「こんな歌詞になるのでは?」というのを想像し合ってBD発売を待つのもいいでしょうし。

(ちなみに、私は2巻のPianoforte Monologueの試聴で、意図せず二番の「抱きしめたいの」というニュアンスを二次創作として当てています。フルを聴いた時は震えました。)

 

おわりに。

 

 試聴から記事を書かれている方、本当にすごいなと思いながら見ていましたが、今回は自分も挑戦して見ました。

 他の方とは違う視点からこの曲を解釈したと思っているのですが、共感した、違うと思う、色々とご意見いただけたら嬉しいです。

 それでは、また次回、お会いしましょう。

  

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(2018/4/23追記)

 フラゲ日に入手いたしまして、曲と歌詞をしっかり受け止めさせていただきました。

 二番歌詞予想はまるっきりでしたが、それも含めてとっても素敵な楽曲です。

(「願い」という単語は含まれていましたが、ダイヤの向いている方向性が真逆ですしね 笑)

 フル歌詞考察をやるかは未定ですが、大切に聞き込んで行こうと思います!