ニジガクMW・8「楽しいの天才」のこと
はじめに
こんにちは、ぶろっくです。
「ニジガクみゅ〜じっくウィーク!」八週目です。
いよいよ終盤……毎週勢いで「わー」っと書いてきて、よく続いているなあ。
読みやすい週とそうでない週の差が激しいこと。(先に言っておきますが、今週は読みづい週です)
いや待て、誰も九週で終わるとは言ってないぞ!
【🌈ニジガクみゅ〜じっくウィーク!🌈】
— ラブライブ!シリーズ公式 (@LoveLive_staff) 2020年7月16日
本日は「ニジガクみゅ〜じっくウィーク!」8週目!🎆
2020.9.2発売 3rdアルバムに収録する楽曲を毎週木曜日に1曲ずつランダムで公開していきます🎶
8週目の担当メンバーは宮下 愛🎉✨https://t.co/OLzmVF9YAC#lovelive #虹ヶ咲 pic.twitter.com/pIZ0QYNmy5
今週は宮下愛ちゃんの「楽しいの天才」*1です。もういい加減、製作陣に信頼しかない。
こちらは歩夢と反対に、初の(多分)完全日本語のタイトルですね。何か影響しあっているのかしら。
ストーリーが進むごとに「できる子」度合いが増していく愛。
多分彼女は「見つけるのが上手い」子なんだと思います。
楽しいこと。
見落としがちな、当たり前のこと。
それを「それってすごいじゃん!」って言えることは、まさに才能かもしれません。
でも私たちにも、愛のような「楽しい」に、近づく方法はあるかも。
そんなことを考えながら、歌詞を読んでいきました。
歌詞
「さあ、またまたブチアゲて行くよ〜!
Everybody ついて来て! Come on!!」
このあたりは「めっちゃGoing!」*2「友&愛」*3でも入っていましたね。
今までの曲の傾向から大きくズレるわけではなさそう。
というか、愛はスクールアイドルを始める前から、最も安心してみていられる子の一人かもしれません。どうあっても「楽しい」を探して、楽しい毎日を送ってそう。
しかし……こう、分かりやすく独立してCome onがあるなあと思っていましたが、その直後からああなるとは、この時点では全く思っていなかったんですよね。
タマゴが先かニワトリが先?
考えたって答えはナシ
ならいっそ全部忘れちゃえ
楽しいことだけ集めちゃえ
ラップじゃん!!!
いやあ、Come onとラップって……親和性高いんですねえ……(それ以上いけない
文法的には「ニワトリが先か」が正しいんですが、「さき」と「なし」で韻を踏んでいるんですね。
「忘れちゃえ」「集めちゃえ」も非常にリズミカル。ピヨピヨもかわいい。
次のパートに比べるといくらかテンポは抑えめで、助走とか前提とか、そういう部分なのかもしれません。
「タマゴが先かニワトリが先?」の答えは「考えたって答えはナシ」なので、考える以外のところには答えがあるのかもしれません。
昨日今日よりも明日を行け
狙い定めるよりも数を撃て
ダジャレもラップもノリが命
スキルよりも大事なの気持ち
「いけ」「うて」、「いのち」「きもち」ですね。気持ちいい。
油断していると置いていかれそうです。
考えてみたら、愛の曲で「置いていかれそう」って思ったのは初めてかもしれない。
でも、「ええええええええ〜〜〜?」って勢いに巻き込まれることはあっても、本当に置いていかれることはないんですよね。
その辺り、なんでだろ〜っていうのはキズナエピソードで、彼女のダジャレのルーツから想像するとして。
楽しいことにはどんどん踏み込んでいきたいよね!わかる!
勢い、テンポ、そういうものって時に細かい理屈より、遥かに人を巻き込むものです。
曲もそういうところがあって。歌詞よりもテンション感、ということはよくあって。
だからこそ、逆に後で立ち止まった時「ちゃんと読むと、こんなこと言ってたのか!」って感動するんですけど、それはまあ、後でやればいいんですよ。*4
ところで愛は理数系の科目を選択しているんですけど、物理系の方が得意なのかなって勝手に想像してました。
もちろん数学もできるんでしょうけど……考え方の傾向的に。
あぁ くだらないジョークを言える今日は
いつも通り平凡で幸せな日だ
バスの中で聴いて、ここで泣いた。
その通り。
愛は「平凡で幸せな日じゃない状態」とは何か、というのをよく知っている子だと思うんですよね。常に隣り合わせだっていうことを、肌で知っている。*5
でも、心だったり、状況であったり、とにかくこの「じゃない」を良しとしないのが愛で。
彼女は、自分の力で今日を「平凡で幸せな日」にすることを、ジョークを通じて、やってきたんだと思います。*6
それがどんどん発展していったのが、今の「楽しいの天才」である愛なんだろうな。
楽しいから笑うんじゃなく
笑うから楽しいんだ
ちょっと学生時代の知識を引用しますね。
「笑ってる人がいたら釣られて笑っちゃって、笑ってたらハッピーになっちゃったよ!」という話(理屈)があります。
表に出た感情って、伝染するんですよ。
そして、表情が感情を作ることもあるらしい*7。
や、表情じゃなくてもいいんですけどね、声、仕草、なんでもいいんですけども。
ちょこっと詳細。
大学の学部生時代に、「情動伝染(emotional contagion)」という単語をレポートで扱ったことがあって。*8
それは何かっていうと、「他者の特定の感情表出を知覚することによって、自分自身も同じ感情を経験する現象」(木村昌紀・大坊郁夫、2005)*9 *10のこと。
そうなるプロセスっていうのは二段階に分けられます。
1.コミュニケーションおける表情・発話・身体表現などについて、相手との類似化が生じる。
2.それが身体的にフィードバックされる。*11
そんな話もあったなあと、ここの歌詞を読みながら懐かしくなっていました。
きちんとしたことが気になる方は、ちょっと調べてみたらおもしろいと思います。
気づけばみんな笑顔だ
涙は何処かへ飛んでった
(とびっきりビッグスマイル!)
先ほどの歌詞からそうですが、序盤の「タマゴが先かニワトリが先?」は「気づけば(そこにある)」というのが愛の答えなのかもしれません。
まさに「狙い定めるよりも数を撃て」ですね。
なんで? どうして? を考えることも大切だけど、こうしたい! の方向に進むことも大事だよね。何より楽しい。
つまらないことなんてない 全ては自分次第
いつどこでもアガれる
アタシ 楽しいの天才
愛は逆境に燃えるタイプであったり、笑いの沸点が低かったり、どんなことだって楽しいことに変えることにかけてはピカイチですよね。
もちろん、そのベースには当たり前のことを大事にできる彼女の物の見方があってこそ、なのだと思いますが。
こんな愛と一緒にいたら、こっちにも「楽しい」が伝染してくれそうです。
タイトルでもある「アタシ 楽しいの天才」 は
・私は楽しいに関する天才
・私は楽しいよ 天才(感嘆詞)!
というようなことでしょうか。
天才の「てん」はテンアゲの「てん」でもありますね。
終わりに
愛の「一緒に楽しくなりたい」という気持ち。
その行動のルーツはひとつ、キズナエピソードでも語られているところ。
平凡な日を「幸せ」と言える愛がもっと好きになったし、その平凡をどんどん明るくしていく彼女が眩しいですね。
そんな愛と一緒にいたら、どんどん笑顔になれそう。
そうやって笑顔がどんどん広がっていくと……彼女の夢、みたことのない景色、また一歩近づいていくんじゃないかな。
ぶろっく
*1:作詞:Akira Sunset 作曲:Akira Sunset、Carlos K. 編曲:Carlos K.
*2:作詞:Akira Sunset 作曲:Akira Sunset、Carlos K. 編曲:Carlos K.
*3:作詞:Akira Sunset 作曲:Carlos K. 編曲:Carlos K.、Konnie Aoki
*4:例えばこの曲なんかそうだったなあ。
*5:この「肌で知っている」を言葉で説明するのは、かなり難しい。知っている人は知っているだろう、ということしか言えない。
*6:キズナエピソード第17話からの想像。また愛がダジャレにハマったのは小学校6年生、あるいは中学3年生の頃であると推測できる。
*7:これは別に、ポジティブな感情に限らない。
*8:当時のデータベースに今の私はアクセスできないので、記憶で補完している部分はあります。
*9:http://iap-jp.org/jssp/conf_archive/search.php 2020/7/16最終閲覧。ここから見れるはずです。
*10:大雑把に言えば「楽しい人がいると、自分も楽しくなる」みたいなこと
*11:「顔面フィードバック仮説」とか「感情血流理論」とかで調べると、何と無く理屈はわかる気がします。