アニガサキ第4話「未知なるミチ」のこと。
愛「屋上から聴こえる歌に盛り上がっているみんなを見て」
はじめに
こんにちは、ぶろっくです。
第4話。愛のお話でした。
同好会も少しずつ形になってきて、いよいよ活動開始!
彼女たちだけの形は、どうなっていくのでしょう。
同好会の動向
前回の屋上ライブからせつ菜を加え、部室も新たに復活した同好会。
入部希望の愛と璃奈が加入するところから、物語は始まるのでした。
場所が今までの“隅”から“階段を登ってすぐ”になりました。
なんだか将来への展望も開けた気分です。
自分に合った練習を
これまで、同好会のメンバーは全員一緒に練習をしていました。
人数が増えたこともあり、また各々の自主性を大切にする気持ちもあってか、今回はそれぞれに必要と思われることを選んで練習を始めたようです。
エマ「だったら、しばらくの間、グループに分かれてやりたい練習をするのはどうかな?」
ダンス、歌、そしてどんなスクールアイドルを目指すのか。
みんながのびのびと。知っていることは教えたり、苦手なことはアドバイスをもらったりしながら、順調に活動を進める。
同好会に入る気は無い果林。
エマも果林に「入ってほしい」と言う様子はなく、手伝ってくれることに「ありがとう」と声をかけるだけです。
果たして、二人の胸中やいかに。
大好きなアニメ作品に、テンションの上がるせつ菜。
前回まで厳しい表情が多かっただけに、こんな彼女を見るのは嬉しいですね。
“少々厳しい”と言う家庭事情についても語られましたが、せつ菜は親からの愛情も理解している様子。今は、二つの顔をうまく使い分けられているようです。
かすみ「ごーかくっ!」
精神的には成長したかすみ。
ここで愛や璃奈、しずくに「大切なこと」を語るのは、ある問題に向き合うための準備でもあるのでしょう。
私たちだからできる……?
ある問題。
それは、今後どのようにライブをしていくのか、ということ。
一度は空中分解した、かつての同好会メンバー。
彼女たちはそれぞれの気付きから、ソロ活動という選択肢にたどり着きます。
この子、どんどん美人度が増していくな……。
とはいえ、それも簡単なことではありません。
これまでの同好会が目指していたグループ活動と比べ
・個々の準備の上での負担が大きくなる。
・彼方が言うように、ステージ上でお互いをカバーすることはできない。
・しずくが言うように、自分だけのパフォーマンスで満足してもらわなくてはいけない。
というように、リスクも目立つ選択です。それにスクールアイドルの一般的な姿とは違う姿が、受け入れてもらえるのかも未知数。
かすみとせつ菜の表情もまだ、不安が勝っている様子です。
なんとなく「それが自分たちにあったスタイルだ」と感じていても、一歩を踏み出せない。
例えば、愛と一緒に入ることを決めた璃奈にとっては、一人というのは想像していなかったことかもしれません。自分を理解してくれる愛となら活動しやすいけれど、自分の表情を代弁してくれる戦友がいないステージは、楽しみではあれど、ちょっと怖い。
他のメンバーにとっても、「ライブ」という具体的な目標を決めてしまうことに対する恐怖、というのはあるでしょう。前回はそこから空気がおかしくなってしまったわけですから、無意識にライブについては遠ざけながら活動していた。
ところが、全く別の理由で「ソロ」に衝撃を受ける人がいました。
そう、宮下愛です。
出会い、躊躇い、楽しみたい!
部活に入る?
「よく運動部の助っ人を頼まれる」
「部室棟のヒーロー」
皆さんは、愛がこう評されることについて、どう思いましたか?
すげーな。そうでしょう。すげーです。
すげーけど、冷静に考えて、これは「すごい」どころの騒ぎではない。思い出してください。これ、マンモス校のお話なんですよ。
放送があったとはいえ、ゲリラライブにこれだけの生徒が集まってくるような高校ですからね。
設定の時点で“各分野で活躍する人材が全国から集まることで有名”*1*2という虹ヶ咲学園において、「数々の運動部で助っ人を頼まれる」というのがいかに特別なことか。
その愛が、それだけの能力があっても部活動に加入しない愛が、スクールアイドル同好会に加入する。
それだけせつ菜の屋上ライブは、愛にとって衝撃的な出来事だったんですね。
何をすればいい?
愛「ところで、スクールアイドル同好会って何するの?」
よく知らないけど、胸が熱くなったから飛び込む! っていう思い切りの良さは、他の同好会メンバーにはない魅力の一つですね。*3
いくつもの部活動の助っ人をしてきた愛は、
・ルールを知る
・練習を知る
というステップで、その競技の正解を導き出せるのだと思います。
そして、「できる」ようになると「楽しい」。それを知っているから、教えるときも「できる」という感覚を身につけさせてあげる。
キラキラ……という音から、二人が苦手にしていた柔軟に「楽しい」の気持ちを持ち始めたことが伺えますね。
……。
スクールアイドルとスポーツとは、全然違う。
周囲を見ても、やりたいことも全員バラバラ。愛さんの目線からは「熱意がある」ということしかわかりません。
だからこそ、愛さんは全部の練習に参加しようとしたのだと思う。「できる」人たちの「楽しい」となるポイントが分かれば、そこからきっとスクールアイドルの正体も、正解も見えてくる。
というのもあるけれど、シンプルに愛は「楽しい」が好きなんでしょうね。
けれどかすみんが明言したように、スクールアイドルにはっきりとした答えはありません。
これは、愛さんにとって非常に新鮮な発見でした。ライブについて話し合うみんなはバラバラに話していたけれど、そのどれもが間違いじゃない。
でも、そんな「みんなが優しくて面白い」。
団体スポーツを得意とする愛さんは、多分こう考えていました。
「みんな正解」が重なり合うステージは、どんなに面白いものになるだろう。
本番を前提にして練習に臨んでいる愛さんにとっては、当たり前の発想でした。
けれど前述の通り、メンバーの多くはその問題を避けていた。避けていたからこそ見えていなかった問題が、愛さんにはのしかかってきます。
愛「愛さんだけで、どんなスクールアイドルがやれるのかな」
グループの目指すものがあるなら、それを目指して力になるのは、愛さんにとってはわかりやすい。
一人ひとりだって、ゴールと手段がわかっているなら、テストと同じ。
ゴールはまだ、わかる。それはかすみんが提示した「ファンのみなさんに喜んでもらえる」だ。それができるようになると「楽しい」はず。
しずくにとって、そのために必要なことは「自分の気持ちを表現すること」。*4
りなりーの場合は、「ファンの人と気持ちをつなげること」。*5
二人には、スクールアイドルとしてなりたい姿や実現したいことがある。
かすみんの「可愛いを見てもらう」も、歩夢の「自分の好きに正直になる」も、せっつーの「大好きでいっぱいの世界を作る」も、そのための方法を考えればいい。
舞台、道具、表現方法。進歩の方向がわかれば、「楽しい」にも繋げやすいよね。
みんなにとって不安なのは「一人でそこまでたどり着けるのか」ということなんだ。
でも、愛さんは違う。
愛、スクールアイドルの正解がわからないときに頭をかきがち。
愛さんに分からなかったのは、どうやったらいいか、じゃない。
どんなスクールアイドルに、愛さんはなりたいのか。そもそも何をしたいのか。
そこからだった。
……。
それだけのこと
愛から見れば、同好会で一番遅れを取っているのは愛自身だったはずです。
運動もストレッチも、楽しいし、人並み以上にできる。でも、スクールアイドルのワクワクって、それだけじゃない。
その「何か」が分からなかった。
エマ「愛ちゃんが同好会に来てくれてよかった」
一番同好会みんなのことをよく見ているのは多分エマで*6、その彼女は愛のことをこう表現しました。
「すっごく前向きでいてくれるから」
「みんなといるとき、いつも楽しそうにしてたよね」
「愛ちゃんが来てから、同好会のみんなの笑顔、すっごく増えてるんだよ」
愛が感じていた、同好会のみんなの「みんなが優しくて面白い」ところ。
それは、愛が同好会にきたことによるものだというのです。
そこで初めて、愛は自分がどんなスクールアイドルになりたいのかを見出します。
愛がスクールアイドルになろうとしたきっかけを、覚えていますか?
……。
愛「屋上から聴こえる歌に盛り上がっているみんなを見て」
愛さんは初めから、求めるものを見つけていたんだね。
楽しむみんなと、楽しむ自分がいる。
そういうステージがいい。当たり前だから気づいていないだけで、それができるってすごく「楽しい」ことなんだ。
だから、楽しくて、みんなでノれて、愛さんも楽しくなって、盛り上がれる。そんなステージを。
……。
愛のステージがニジガクの「楽しい」に火をつけた。
いよいよ本格的に、ライバルとしての彼女たちの毎日が始まりそうです。ワクワクしますね!
終わりに
同好会も立ち上がり、メンバーも(1名の未加入者はいるものの)かなり出揃い、どんな形で活動するかも見え始めましたね。
次回はエマの回。
少しあどけない表情の二人。可愛いけれど、これ二人して迷子になってますよね?
その視線の先にあるのは、一体なんでしょうか。
あと個人的に気になるのは、彼方の「すごいね」です。
愛に対する「愛ちゃんは鋭いね」と、侑に対する「なんか、侑ちゃんもすごいね」は、彼方のどんな気持ちを言葉にしたものなんでしょう。
後ろめたさ? 客観的な自分との違いの話? それとも、他の何かを隠すような……?
うーん、楽しみです。
何が楽しみって、彼女の個人回の次にしずくっていう順番に見えるのが「お姉さん発揮しますよ〜」みたいなのが楽しみです。ちょっと先のことなので何とも言えませんけど。
それでは、またお会いしましょう。
ぶろっく
私のはてなのアイコン、これでいいんじゃない?
アニメ画像の出典:すべてラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 第4話(©2020 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会)より
最終閲覧:2020/10/25
*2:アニメにだけは反映されていない可能性もあるが、スクスタやそれ以前から、ニジガクのバスケットボール部はインターハイに出場するレベルの強豪である。
*3:もちろん、全員が自分の好きなことに真剣だけれど、これまでの経緯や性格から慎重になっている子が多い状況でもあります。
*4:これは第1話・第2話で描かれていた、しずくが苦手としていることでもある。またお芝居をスクールアイドルに取り入れようと考えるしずくにとって、「自分」をどのように設定し、どうやって落とし込み、そして伝えるのかは重要な課題である。
*5:これも璃奈にとって苦手なことである。ただ、愛にとってそうであるように、璃奈と気持ちが繋がるということは相手にとって「ワクワクする」「楽しい」という感情を呼び起こすものであるらしい。
*6:これは彼女のきょうだい構成や家庭環境、そして元々の同好会から続く「先輩(お姉さん)」としての責任感なんかが影響しているのかもしれない。