今こそ、とあるゲームを思い出す。
少し気になっている「ラブライブログアワード2019」の存在があったり。
または、最近ブログを書けていない現状があったり。
何か書きたいと思いつつも、書き上げるだけのものが見つからず。
気晴らしにスクスタでもプレイしようか。
いやいや、LPも尽き、スキップチケットも残り少ない。
スクフェスも似たような状況だし。
いっそ、最近起動していないコンシューマーゲームでも……
── それが、この記事を書くきっかけでした。
caution!
・この記事には、「ゲームストーリーのルート分岐」に関するネタバレがあります。
気にされる方も少ないタイトルかとは思いますが、ご注意ください。
・この記事には、「ゲーム画面のスクリーンショット」画像が含まれます。物語の直接的なネタバレは避けるよう、心がけてはいます。
1.はじめに
こんにちは、ぶろっくです。
2019年9月下旬、ファン待望のアプリゲームがリリースされました。
「最強で最高のアイドルゲーム」
“ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS” (通称「スクスタ」)
ソーシャルゲームらしい収集要素。
“わたし”という、スクールアイドルたちとの新たな関係性。
ストーリーは今後も続々と配信予定です。楽しみですね。
さて、私がこのゲームをプレイして感じたこと。
「……知ってる」
新鮮さとともに、懐かしさを感じたのです。
懐かしさの正体は学生時代に遊んだ、あるゲーム。
そのことに気づくのに、そう時間はかかりませんでした。
2.スクパラとは
「ラブライブ! Scool idol paradise」(通称「スクパラ」)
「vol.1 Printemps」「vol.2 BiBi」「vol.3 lily white」
2014年8月に3本同時発売された、PS Vita専用ソフト。
ジャンルは「ライブクリエイトアクション」です。
PS Vita用ソフト「ラブライブ! School idol paradise」ロングPV改訂版 発売前編
ストーリーやフリーライブ、ミッション、部室などのモードを搭載。
「曲」「衣装」「ステージ」「ギミック」を選び、自分好みのライブを作ろう!
……といった内容です。
数は少ないながら、DLCも存在しました。
楽曲、衣装、ステージを選択するのはスクスタと同様ですね。
体力ゲージは存在しないので、失敗の心配はありません。
衣装は、既存のものからオリジナルのものまで。
リザルト画面も掛け合いで楽しい。
「ここでしか読めないストーリーがある」というのも、あながち嘘ではない。
3.黒歴史と呼ばれるゲーム
半ば「黒歴史」のように扱われているこのゲーム。
個人的には結構好きだったのですけど。
以下のようなところがあまり好評を得なかった点かな、と思います。
3Dモデルの拙さ
五年前のゲームであることを引いて考えても、すでにそれなりの大きなコンテンツになっていたからには、もっと良いものがつくれたはず。素人のワガママとしては。*1
9人曲とソロ・ユニット曲のグラフィックの差なども言われていました。
また他コンテンツでは、一年後に「デレステ」がスマホアプリとしてリリースされたことも、イマイチ物足りないと言われるポイントでしょうか。
ストーリーモードの内容の少なさ
スクパラのストーリーモードは、
・メインのストーリーを読む「ADVパート」
・ライブを行う「ライブパート」
と分かれています。この辺りはスクスタに似ていますね。
スクスタでは「成功したら次へ」「失敗したら進めない」という方式。
スクパラは出来栄えで進むルートが変わる、マルチエンディングです。
大まかに次のように分岐して、3つのルートに分かれます。
さて。問題はこのストーリーモード。
順当にプレイすると、1ルートあたり一時間弱で終了します。*2
選択肢によってストーリーが変わるサブシナリオを含めても、やり方によっては二時間程度で、物語を網羅できてしまう。
値段も決して安くはありませんし、拍子抜けしたユーザーもいたはずです。
少ない楽曲数
3本のソフトに分かれており、それぞれでしかプレイできない楽曲もあります。
ソフト単体でプレイできる楽曲は、無料DLCを含めても12曲。
そのうちの6曲にアレンジ版があること、公式ガイドブックに1曲のDLCが付属していた*3ことを加味しても、19曲。
踊らないとはいえ、全楽曲対応のスクフェスが基本無料というところが、少し気になってしまいますね。
「3Dモデル」「ストーリー量」「楽曲数」
……他にもありましょうが、このあたりにしておきましょう。
けれど私、このゲームが実は、結構好きでした。
4.受け継がれるもの、削ぎ落とされたもの
ライブのシステム
このゲームは、リズムアクションとしては非常にシンプルです。
ノーツは「左(★)」 「右(♥)」 「両方(♪)」と、その長押し(白抜き)のみ。
なんだか、スクスタからフリックを抜いたような感じですね。*4
左下は「ライブフィーチャー」です。
ギミック(後述)を使いパワーを溜めて、左スティックを倒すと……
お気付きの方もいるかもしれませんが、早い話が「SP特技*5」みたいなもの。
これを使った時はノーツが発生せず、通常とは別枠の得点が発生します。
以上二点は、スクスタにも引き継がれた要素。
プレイする上でのシステムは、実は結構似ているのです。*6
次は、削がれた要素。
右下の「ギミック」は、同じものはスクフェスにもスクスタにもありません。
照明を当てたり、シャボン玉を投げたり、雪が降ったりアルパカが出たり。
これを行うと「ライブフィーチャー」のゲージが溜まるようになります。
ゲームでの役割をスクスタ風にいうと「SPゲージ獲得量上昇」ですね。
その効果にプラス、こうやってステージに自分好みの変化が出る。
これ、地味にいい機能だと思うのですが……
強いて難点を挙げると、「PV鑑賞モードでは使えない」のです。
もったいない。
部室のシステム
バージョンごとに、ユニットの三人が部室に集合します。
矢印をメンバーに合わせて「決定」を押すと、着替えたり、ボイスを聞いたり。
Rボタンを押すと、これまでに集めた「サイドストーリー」を見返すことができます。
着替える時は一度左側にはけるのですが、急かすと専用のボイスを聞けます。
ところで、この部室モード。
「ボイス集」
「衣装替え」
「サイドエピソード閲覧」
「プロフィール」
とまあ、中心となる要素が、実はスクスタと、まるっと同じなのですよね。
人物切り替えや衣装替えに微妙に時間がかかるところも再現されています。
(でも、切り替え画面は少しオシャレになりました。)
ちなみにスクパラのボイスは、別のバージョンを連動させることで80種類まで増やすことができます。
連動するとミッションが追加され、その報酬がボイスなのです。
……にしても、そこはちょっと多くない?
スクスタのボイスは衣装解放やキズナLv.を上げると増えますね。
こんな風にスクパラのゲーム要素は、確実にスクスタに受け継がれているのでした。
5.おわりに
実のところ、スクパラが成功したタイトルだとは、微塵も考えていません。
「スクスタに引き継がれた要素があるからスクパラがすごい!」とかも、あんまり。
実はこれでほとんどスクパラの機能については説明しましたし*7、内容の少なさはちょっと擁護できない点でもあります。
── それでも。
スコアと見た目のバランスを考えながら、構成を考えるのは楽しかったし。
自分が考えたステージセットでμ'sが踊る、というのはドキドキした。
あのシーンで、あの衣装で、もしもμ'sが違う曲を歌っていたら……?
物語に「たられば」は無いけれど。
限られた範囲とはいえ、それを考えることが許されるのは、ワクワクした。
あの頃の自分は、スクパラの評判が良くないことを、少し悔しく思っていました。
でも、今。
スクスタがこれだけ話題を(良くも悪くも)呼びながら、広まっている。
画面越しの“わたし”は、あの頃のワクワクしている自分と重なって。
だから、あの日スクパラを楽しんだ私は、幸運だったのだと思う。
きっとまた、LPもなんもかんも尽きたら、スクパラを起動することもあると思う。
その時は曲数に文句を言ったり、なんやかんやしながら……
「エッモ」
とか言いながら、セットをうんうん考えたいですね。
「ラブライブ!」と「スクパラ」には、それだけの魅力があるのです。
たぶん。
ぶろっく