今日も主食はカロリーブロック

ラブライブ!やラブライブ!サンシャイン!!に関することを、時折思いつきで書いていこうと思います。

「Jump up HIGH!!」試聴の歌詞を連想ゲーム的に読む

 

 

 

 

※この記事は、実は5thライブとは何の関連もありません。……多分。

 

1.はじめに

 

 こんにちは、ぶろっくです。

 

 5th前に読む歌詞は、あの曲にしようか、この曲にしようかと悩んでいました。

 で、今回は6/3に視聴動画が投稿された「Jump up HIGH!!」です。

歌:Aqours

作詞:畑 亜貴/作曲:Kanata Okajima, KOUDAI IWATSUBO, TAKAROT/編曲:TAKAROT

 


Aqours Jumpin' up Project テーマソング「Jump up HIGH!!」試聴動画

 

 ここ二年のAqours CLUBテーマソングは光増ハジメさんの作曲でしたが、今回は初めて別の方の曲が使われています。

 それ故「いつもとは一味違う?」という印象を持った方もいるかもしれません。

 作編曲を務められたTAKAROTさんは「Landing action Yeah!!」の編曲も担当されているので、なんとなく流れは感じますね。

 

 岡嶋かな多さんといえば、「Hop? Stop? Nonstop!」「Over The Next Rainbow」です。

 イワツボコーダイさん、TAKAROTさんは「Thank you, FRIENDS!!」のタッグですね。

 その辺りを踏まえながら聴くと、「なるほど」と感じる方も多いのでは。

 

 今回は注釈が多いのですが、気が向いたら読もうという程度で大丈夫ですので。

 

 

 

2.踏まえておくこと 

 読み解きをする上で踏まえておきたいことは、「これまでの歩みを彷彿とさせる歌詞が非常に多い」ということです。

 単語それぞれが過去の歌詞、劇伴、物語中の言葉などを連想させます。

 今回は、そんな連想を中心に歌詞を読んでいきます。

(一応、いつも通り歌詞の読み解きもちょっとやります。)

 

 これまでAqours CLUBテーマソングは、彼女たちと一緒の舞台で遊ぼうよ、という曲でした。

 今回の曲も、同じように「Aqoursと一緒に日々を過ごす」ということを描いていることを頭に入れつつ、歌詞を読んでいきたいと思います。

 

 これらの前提のもと、記事を書いていきます。

 違う曲なんだから。筆者の思い込みに過ぎないよ。という方には楽しんでいただけない記事かと思います。

 その辺りを想像して楽しむのが、私の楽しみ方なので……。

 

 

3.歌詞を読む

(注:歌詞は試聴段階での耳コピです。また、表記は想像です。)

 

Jump up!

空高く舞う鳥へ 重ねた

Ah 希望だけ持ってとぼうよ

 

 今回の曲でAqoursが聴き手と共有したい景色は、このパート。

 というのも、前年、前々年とテーマソングの歌詞の冒頭は 

決めよう 次にしたいこと

君と遊びたい 笑ってたい

「ホップ・ステップ・ワーイ!」*1

Landing action

今日はどこで 君と遊ぼうかな

さあみんなで Call&Dance!!

「Landing action Yeah!!」*2

というように、「君と」の時間をどうしようか、という内容です。

 そのパートに「鳥に自分たちの姿を重ねてとびたい」のは、これが次の「遊び」のテーマであるから、ではないでしょうか。*3

 

 

綺麗な言葉じゃなくて

自分から出る

本当の気持ちのかけら もっと見せて

 

 AZALEAのパートです。

 このパートで私は、次の言葉を思い出さずにいられません。*4

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リベンジだとか負けられないとかじゃなく、ちゃんと言ってよ!

松浦果南、一期第9話「未熟DREAMER」にて

 繕うような形じゃなくて、本当の思いを。

 彼女たちの経験があってこそ歌える、実感をもった歌詞、ということですね。

 

 

 以下、こんな楽しみ方もあるかも、という余談です。

「かけら」というと、OST*5で二度使われるキーワードですよね。

 ひとつは「想いのかけら」。一期第2話にて、梨子たちが海の音を探す際のOSTです。

 このサウンドは、のちにボーカル楽曲「想いよひとつになれ」へと繋がっていきます。f:id:K-block:20190605144950j:imagef:id:K-block:20190605145004j:image

 

 もうひとつは「キセキのかけら」。作中では未使用で、OSTアルバムでは二期第11話EDの後に収録されています。

 当然対応する楽曲は「キセキヒカル」です。*6

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 では、「気持ちのかけら」はどんな音なのか……Off Vocal音源にも注目ですね。

 あるいは、「気持ち」≒「想い」と読んで「気持ちのかけら もっと見せて」≒「もっと私たち(Aqours)とあなたでひとつになろう」ということかもしれません。

 

 

(Take a chance)まだ間に合う

(Take a chance)素直になれ

(Take a chance)そして未来を追いかけていこうよ

 

 このパートは、劇場版での物語を連想させますね。

「まだ間に合う」三津浜、千歌と梨子のシーンでの言葉を。

「素直になれ」は千歌が淡島で三年生を探しにいくと決意するシーンを。*7

「そして未来を」は二人の女子生徒が砂浜で語らう場面*8を、連想します。

 

 どの言葉も、これから輝くという時に繰り返し用いられたモチーフです。*9*10

 スっと聞くことができるパートになっていると思います。それでいて、その先の輝きに思いを馳せて、熱くなれる。

 

 

あの日

生まれた想い 動き出した

「今だ 今だ」 そう声が聞こえ

時が満ちたよ

 

 前のパートで「劇場版を連想」と書いたのは、ここの歌詞と繋がっているからでした。

「あの日」は想いが生まれ、動きだした日。Aqoursになった日。

 該当箇所は終盤、浦の星女学院から駆け下りるAqoursとともに映し出されるカットの数々でしょうか。*11

 

 メンバーそれぞれに大切な瞬間がいくつもあって。

「今こそ始まりだ」「ここから始まろう」というのが何度も描かれている作品です。

 

 この曲が「聴き手と一緒に」という側面を持っている前提に立つと。

 我々聴き手にとっての「時が満ちた」瞬間はいつなのか、を問う歌詞に聞こえます。

 これからその時を迎える人だっているでしょうし、人それぞれでしょうけれど。

  

  

Jump up HIGH!!

風は勇気 青い勇気

今だからできること

さあ始めようよ Ah

 

 タイトルの「Jump up HIGH!!」です。

 どんな風にJumpするのか、というのがこのパート。

 

 

 これだけ曲数がリリースされているAqoursなので、歌詞がどの曲とリンクしているのかを考えるのは、難しいものがありますね。

 Jump upの跳び方は、未来(あるいは、劇場版あたり)Aqoursから見ると、「私たちのように跳ぶ」と言えるのではないでしょうか。

 それは、Aqoursが挑み続けるという意味も含むでしょうが、曲の位置づけを考えるとこれも、より聴き手にこそ訴えかけているように感じます。

 

 

くだらなくないよ

楽しいんなら マルだ!

ちっちゃい おおきい 気にしない 

 

 先程の「今だからできること さあ始めようよ」を受けた歌詞ですね。

「くだらなくない」といえば、劇場版で鞠莉が母にぶつけた想いです。

 ただ「楽しいんなら マル」か?と考えると、Aqoursはそうでない現実にぶつかっています。

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 大人の世界の話だけあって、鞠莉の周辺はこういう方面に険しい話が多いですよね。

 

 このあたりは「きっかけはなんでもいい」ということなのか、あるいは二番以降にヒント、対応する歌詞があるのか。そもそも一番の後にくるのか、ラストに回るのかも分かりませんが。

 歌詞を検索すると聞き取りも意見の割れるところのようですので、聞き間違いの可能性もありますね。

 

 

Jumpin' up higher!!

 

 タイトルの「Jump up HIGH!!」の変形です。

「Jump」は命令形でしたが、up以降が同じ構造なので、この「Jumpin'」は「〜すること」という名詞ではなく、Be jumpingで「〜しているところだ」というニュアンスを持った命令形であると推測できます。

「higher」は「より〜」という比較級ですね。

 

 この文をまとめると、ニュアンスは「今こそ、さらに上へ跳んでいこう」(意訳)ということになります。*16

 

 

4.おわりに

 特にまとめたりなんかはしません。まとめるには、ちょっと考察の深まりが足りないですね。

 今回は、歌詞それぞれから考えたことを羅列するだけに止めておきます。

 

 

 タイトルからまず連想したのは、このセリフでした。

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雲の上だって、空を飛んでるみたいだって!

思いっきり楽しもう!弾けよう!

高海千歌、二期第12話「光の海」にて

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 あの高揚はAqours9人だけのもので。

 それをぶつけてみんなに見える形にしたのが「WATER BLUE NEW WORLD」であった、と思っています。

 でも、今回はAqours CLUBのテーマソング。

 あの高揚を、私たちが一緒に味わっていいんだと、そう言ってもらえたような気がします。

 

 一年前に話題になっていた、カウントアップの話題。

「あの局面でだけは『10』とは言わない」というのが私の立場でした。

 だって、私には見えていても、あのシーンで私が視界に入る事はないのだから。*17

 例えば、「No.10」「太陽を追いかけろ!」なんかでは言うんですけど。

 要するに、どの瞬間をAqoursと共有しているのか、ということですね。

 

 でも、そんな中でこの曲は、よりAqoursと一緒に走っていくぞ!という気持ちにさせてくれるなと。

 それこそ、例のシーンのカウントアップでも「10」というシーンを想像するような。そんな曲なのではないかな、と思うのです。

 この曲のおかげで、もっともっとAqoursを身近に感じていける。そんな気がします。

 

ぶろっく

*1:歌:Aqours/詞:畑亜貴/作編曲:光増ハジメ

*2:歌:Aqours/詞:畑亜貴/作曲:光増ハジメ/編曲:TAKAROT

*3:また、直近で高く飛んでいく鳥といえば、「Marine Border Parasol」でしょうか。

それは、空へと飛び立ったそのあり方を自然なものとして捉える、ということでしょうか。

 つまり、「次の輝き」への肯定。 これまでの旅路を自分に落とし込む。 そして、その輝きを胸に旅立っていく、という表現だと考えられます。

「Marine Border Parasol」試聴を読む。 - 今日も主食はカロリーブロック 

 または、劇場版の冒頭で飛んでいく青い鳥。

 その景色から、今後への期待に胸を膨らませる彼女たちが目に浮かびますね。

*4:なんせ、当事者が二人もいるので……。

*5:Original Soundtrackの略称で、劇伴のこと。

*6:ボーカル曲で言うならば、ということ。OSTでいえば「起こそうキセキを!」または「0から1へ、1からその先へ!」と考えるのが妥当か。

*7:ここの解釈はかなり個人的な印象だが、ここに至るまで千歌が頑なに三年生に頼ろうとしなかったのは、「それが6人のAqoursとしての在り方だ」と考えていたからではないだろうか。事実、アニメ一期6話ではそれがひとつの正解として描かれている。ただ、劇場版に至っては「三年生の残したものに頼りたいけれど、それじゃダメだ。もう三年生はいないんだから」という強迫観念に駆られているようにも見られる。これはSaint Snowの理亞にも同じことが言える。

*8:使用OSTは「そして、明日へ」

*9: 別の読み方として。

「間に合う」が普通怪獣のまま高校二年になった千歌がこれから輝こうとすること。

「素直になれ」がAqoursが9人揃ったシーン。使用OSTは「素直になれなくて」。

「未来を追いかけて」は楽曲「未来の僕らは知ってるよ」のこと、とも読める。

*10:他にも、前の歌詞からの流れでは一期第12話、びゅうおで鞠莉が曜に語ったことであったり、様々な場面とリンクさせることができる。

*11:これまたOSTに明るい方なら、「Everything is here」の走ってるところ、で通じるかと思います。

*12:歌:Aqours/詞:畑亜貴/作曲:光増ハジメ/編曲:EFFY

*13:歌:Aqours/詞:畑亜貴/作編曲:加藤達也

*14:歌:Aqours/詞:畑亜貴/作曲:酒井拓也/編曲:脇眞富

*15:歌:Aqours/詞:畑亜貴/作曲:光増ハジメ/編曲:EFFY

*16:直訳すると、「より高く飛んでいる状態であれ」です。

*17:ある意味、μ'sに対する絢瀬亜里沙の考え方に近いのかもしれない。私の好きなAqoursに、私はいない。